中高受験地理のポイント②山地と山脈

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  • 2015年05月19日公開
キーワード
小学生
中学受験
高校受験
地理
矢萩邦彦
この連載では、中学受験・高校受験の地理分野で、単元毎に注意すべきポイント、良くある質問について解説していきたいと思います。今回は山地山脈についてです。
(第1回:中高受験地理のポイント①日本列島の位置)
 

なぜ「山」が大事なのか

小学生では特に「なぜそれを知ることが大事なのか」という視点を説明することが大事です。納得すれば頭にも入りやすいものです。「川」や「海」は生活に密接しているので想像もしやすいですが、「山」の場合はそうも行きません。
 
日本の場合、ほとんどすべての平野は川の堆積作用で作られた堆積平野です。つまり、生活のメインの場である平野は川が作ったわけです。で、その川を作っているのが「山」です。極端に言えば、「山がなければ川は出来ない」ともいえます。標高が低い沖縄県では、大きな川が出来ず、その結果海に囲まれているのにもかかわらず水不足に悩まされている、というのはよい具体例になります。
 

山地の種類

 「山地とは何でしょうか?」そんな一見簡単な質問に戸惑ってしまう生徒は多いものです。細かいことを気にしなければ覚えられるのですが、定義や概念を上手く言葉か出来ないと、頭に入ってこないタイプの生徒もいます。講師の中にも正確に答えられず誤魔化してしまうシーンも見かけます。ちゃんとイメージ出来るようにしてあげることで、理解が進み、記憶が定着するケースもあるので、しっかり説明出来るようにしたいところ。簡単にいうと、以下のような説明になります。
 
山地・・・山が集まっている地域
山脈・・・山地のうち、主な山稜(尾根)が長く脈状に連なっている場合
山系・・・山地のうち、幾つもの山脈が平行して幾つも重なっている場合
高地・・・山地よりも高度が低く起伏が緩やかな地域
高原・・・高地よりも高度が低く起伏が緩やかな地域
 
ただ、固有名詞の場合はやっかいです。太平洋戦争後の1954年に、国土地理院によって地図に載せる名称の基準がつくられ、その際に「山地」と統一されたのですが、飛騨・木曽・赤石山脈など、従来の慣用を残す例外も認められたため、結局名称と実際にズレがあるものが入り交じった状態になってしまいました。
 
中学受験においては、出題される山地系は全部で20程度ですので、カテゴリーを分けて覚えるよりも、日本全図における位置関係で覚えてしまった方が効率が良いかと思います。
 

火山帯・造山帯

火山帯についてき近年出題が減っているように感じますが、噴火やそれに伴う地震など、災害が話題に上った年には注意が必要です。
 
「火山帯」という言葉も誤解が多いのですが、べつに各火山の地下でマグマが連なっているわけでありません。近い地質年代に生成した火山が密集している地帯を指します。
 
古いテキストなどでは、日本には7つの火山帯がある、と地域で分類されているケースがありますが、現在では、プレートテクトニクス理論に基づいた、太平洋プレートの沈み込みに起因する「東日本火山帯」とフィリピン海プレートの沈み込みに起因する「西日本火山帯」の2つに分類するのが一般的です。社会科はアップデートが激しい教科ですので、常に国土交通省の発表や白書などに気を配る必要があります。
 
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