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今から確認!新人講師の育て方

筆者が勤めていた塾では、12月ごろから、生徒の中から来年度の新人講師にふさわしいかつやってくれそうな生徒は誰か、という話し合いが行われていました。

会議

筆者も実は大学受験の際に通っていた塾で、受験合格後に働かせていただいた1人です。
やはり実際に勉強に取り組む姿勢を見てきた生徒なら安心して任せられる、という側面がありますよね。

内部生からに限らず、新しく塾講師の仲間として働いてくれる新人講師には、同じ社員として、
塾の運営を支える柱になってもらいましょう。

なので、給料が発生する以上は、いくらかわいい教え子であっても新たな顧客獲得、そして内部生徒の
充実を図るためのノウハウを、時には厳しくしっかり指導していきましょう。
とはいえ、頭ごなしに叱りつけるのではなく、その新人講師の成長につなげられるような声かけを
することにも注意をしてください。

声掛け

少し話がそれてしまいますが、この点について言及します。
拙稿「学生講師との良い関係を作るために必要なこと」(URL:http://www.juku.st/info/entry/727)でも
取り上げたことがあるのですが、特に大学1年生の新人講師は、高校を卒業したての
半分大人、半分高校生の社会人です。

社会人としてのルールを知らなかったが故に、こってり叱られてしまうこともあるでしょう。
しかし、「知らない」では済まされないような悪事なら叱る必要があるのですが、
「知らない」というのは本来”間違い”ではありません。

たとえば、新人塾講師はよく、”サークル”や”部活”など、私用と公用を混合して塾の研修を休んでしまうことがあります。こうした際に、塾長がその新人講師をしかりつける場面は研修時よく見る光景です。

もちろん、この例でいえば、会社の予算を削って行う研修を私用で休む新人講師が悪いのは
間違いありません。
しかし、新人講師がそれを知らなかったというのは、それをあらかじめちゃんと伝えておかなかった
先輩講師、運営者にも責任の一端があるはずです。

新人講師が気持ちよく仕事に臨むことができるよう、先輩講師である我々や運営者がしっかりと伝えるべき
ことを見落としていないか。確認していただきたいと思い、本記事を立てさせていただきました。

仕事の心構え

まずは、塾講師だけでなく一般企業の新人にも言えることかもしれませんが、
仕事をする上で心がけて置かなければならないことについて述べていきます。
すでに長年勤めている講師の方も自身の新人時代を思い返してみてはいかがでしょうか。

頼まれた仕事をやり切ること

まず、筆者が新人研修の際に、必ず考えてもらっていることがあります。
そもそも、何故仕事というものがあるのかまずは、新人の講師に考えてみてもらいましょう。
色々答えが出てくると思います。皆さんだったらこれに対してどのような返答をするでしょうか。

討論

色々な考え方があると思いますが、仕事においてもっとも重要なのは
「頼まれた仕事をやり切ること」です。

会社というのは、つまるところ
①事業を行う→②利益を上げる→③社員に給料を支払う・利益を用いてまた新たな事業を考える→①へ
これの繰り返しです。

つまり、会社を存続させていくためには「利益」を上げ続ける事が必要不可欠です。
そして、「利益」を生み出すサービスや商品というのはきちんと完成されたものでないと売れません。
例えば、半分傷んでしまっている”お米”という商品にお金を払ってでも買う人はいないと思います。
あれも商品として売るために、農家の人が生産の段階できちんとお米を管理し、
最終的にスーパーなどの販売店に並ぶまで安全、品質管理などの「仕事をやりきった」から
生産者が「利益」を手にすることが出来るのです。

これがビジネスの基本的な形です。
このような商品としての生産物は、1ついくらで売って、そのうちのいくら分を利益にする、というように
数値化がし易い特徴があります。
今の例で言えば、お米であったら、5kg2000円のお米を一袋売ることで、それを生産した農家に
利益が600円出る。ということがわかれば、売れた数値の分だけ利益を計算することが出来ます。

計算

それに対して、塾のようなサービス業では、「授業」という商品の利益が数値化しにくいものです。
60分の授業そのものに対して、具体的に「〇〇円」という値段は付けられません。
さらに言えば、受講者数によってもこのお金は変動します。

しかし、根本にある部分は同じです。
家で仕事や家事で忙しく、学校の先生のようには勉強の面倒を見きれない。
こうした場合に親御さんから
「うちの子にこの科目を教えてあげてください」と、授業料と引き換えに依頼を受ける。
こうして「顧客」が誕生します。
我々講師陣はお金をもらう以上、この「頼まれた仕事」をやり遂げる責任があるのです。

こうした考えを新人にも土台にしてもらえれば、以下の様な事をしてしまうと
「頼まれた仕事をやり切ることが出来ない」という説得力も増すはずです。
①出勤日に遅刻、欠席をする
②授業の準備をしない
③会社(塾)が今どういう状態にあるのか、何を目指すのかを共有する研修に私用で参加しない。
いかがでしょうか。
筆者ももともと塾講師の新人にとにかくこれが大事であると伝えていたのですが、
ただ大事というだけでは重大さがあまり伝わりません。それよりも、
「どうして」それが大事なのか
を伝えることでより社会人としての自覚を高めてもらうことが出来ると同時に①~③が何故やってはいけないことなのかがも理解できます。
ある意味このプロセスは生徒に行う授業とも同じですね。

講師のすべきことを明確にする

次に、新人講師に研修で伝えるべきことは、「講師の仕事」を明確にするということです。
冒頭でも述べたとおり、つい1、2ヶ月前には高校生だった新人講師は、新しいことばかりで
最初は何がなんだか分からないことだらけです。
なので、筆者は研修の際に、新人講師にイメージトレーニングをしてもらうためにも、以下の様な
プリントを配布していました。

業務

このように、ケーススタディをしておくことで、実際に新人講師が他の講師と同じように勤務開始となった
際に、全くと言ってよいほど心持ちが変わってきます。

ここまで伝えたら最後に最も大事な「授業準備」という部分も具体的に説明してあげましょう。
筆者は授業準備の方法については「学習指導案」というものを用いて、授業を実際にイメージしながら
事前に作っていくことをおすすめしています。
本稿は「授業づくり」の記事ではないので詳述は避けますが、
この点について詳しく描いた拙稿「緊張の初授業!授業準備の具体的方法」(URL:http://www.juku.st/info/entry/640) を良ければご参照ください.

まとめ

ここまで新人講師に塾講師として、そしていち社会人として活躍してもらうために、
新人講師をいかに育てるかということについて説明してきましたがいかがだったでしょうか。

本文でも述べたように、塾の商品は「授業」です。
他の塾との競争が激しい中でいかにして生き抜いていくかというのはこの「授業」を行う講師の質
にかかっていると言っても過言ではありません。

生徒、そして親御さんが安心して授業を任せられる、そんな講師をたくさん抱える塾になるためにも
新人講師をしっかり育てることが重要なのです。

本稿では、新人講師を大切に育てるために、運営者や先輩講師は何をしてあげればよいか、考えていただきたく執筆させていただきました。
本稿は以上です。皆さんの務める塾のさらなる発展を祈っております。
ここまで長文ご精読ありがとうございました!

 

 

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