塾講師バイトの仕事内容を解説！平均時給・身に付くスキルも紹介
執筆者
塾講師ステーション情報局
編集部
塾講師ステーション情報局上の記事の企画・執筆・編集を実施。塾講師バイトの記事を多数執筆している有識者など、塾業界に精通しているメンバーが所属。今回の記事では、個別指導塾に1年、集団塾・チューターに2年務めている大学3年の現役塾講師Mの経験談を交えています。
塾講師は、塾で生徒の学習指導を行うだけでなく、テストの採点、質問対応、事務作業なども担当する仕事です。この記事では、塾講師の仕事を授業形態や雇用形態別に詳しく解説します。
編集部に所属する現役塾講師Mの体験談を交えながら、給与ややりがいについてもご紹介しますので、塾講師の仕事に興味がある方はぜひ最後までご覧ください。
目次
塾講師の仕事とは？
授業形態別｜塾講師バイトの仕事内容の違い
塾講師バイトの仕事内容
塾講師バイトの給与はどれくらい？
塾講師バイトのやりがい
塾講師バイトの仕事で身につくスキル
塾講師バイトのなり方
やりがいの多い塾講師バイトに挑戦しよう
塾講師の仕事とは？
塾講師の仕事には、学習指導や授業の準備、テストの採点などだけでなく、事務作業などの運営に関わるものまで幅広い業務が含まれます。それぞれの仕事内容について詳しく解説します。
生徒の学習指導
塾講師は、主に小学生から高校生を対象に、学校の補習、定期テスト対策、受験対策など、生徒それぞれの目標達成をサポートする仕事です。ただ教えるだけでなく、生徒の学習意欲を高めながら、一人ひとりの希望やニーズをしっかり把握し、目標達成へと導くのが塾講師の役割です。
指導教科は、国語、算数（数学）、英語、理科、社会といった主要科目のほか、塾によっては小論文や面接対策まで幅広く対応します。担当科目や受け持つ生徒数、授業形態は塾によって様々です。
授業の準備や採点、質問対応
授業を行う前には、その内容を予習して準備する必要があります。塾で準備することもできますが、アルバイトの塾講師の場合、授業時間に対して給与が支払われるため、この準備時間には手当が発生しないのが一般的です。
また、宿題やテストの作成、採点も塾講師の仕事に含まれます。さらに、授業が終わった後に、生徒からの不明点に関する質問に対応することも大切な業務です。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談①〉
私が働いていた塾では、授業以外の給与は発生せず、生徒からの質問は授業内で済ませるのが方針でした。授業で使う教室は前後で違う授業が入っていて、使えないようになっていました。 もし授業内に終わらなかった場合は、次回の授業に持ち越しになります。
予習も同じで給与は発生しませんが、学校の補習レベルの基本的な場合は、予習なしでも授業できていました。 受験生の担当で過去問を解説するときは、事前に自分でも解いて解説を頭に入れた状態で授業に臨んでいました。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談②〉
集団塾でも働いていますが、授業以外の給与は発生しないです。そのため講師達は、授業内で行う小テストは生徒同士で交換採点し、点数だけ聞くなど、効率よく負担を減らしています。
学習・進路に関するアドバイス
塾講師は、生徒の学習方法やテスト対策に関するアドバイスやフォローも行います。生徒を全面的にサポートするため、これは重要な業務です。必要な生徒には、適切なタイミングで声をかけることもあります。
受験対策がメインの塾では、学力に応じた志望校アドバイスや進路相談が不可欠です。また、多くの塾で保護者との定期面談があり、学習進度や受験情報を伝えます。正確な情報提供のために準備をするのも、塾講師の大切な仕事です。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談①〉
特に受験期で、志望校を考える時期は、授業とは別に1時間近く話すこともありました。保護者との面談の際にも、事前に生徒の学力と志望校を把握し、合格圏内かどうかも調べておく必要があります。受験生を担当する場合、講師側の負担は大きくなるかもしれません。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談②〉
私が働いている塾では、中学生の生徒は学校のワークを学校に提出する前にまず塾の先生に見せる必要があります。提出物として申し分ないクオリティにまで持っていけているかチェックします。
塾運営に関わる事務業務
塾講師の仕事は、授業や生徒指導だけにとどまりません。塾によっては、教室の清掃や整備を任されたり、生徒や授業に関する報告書の作成、生徒の出欠席連絡対応、塾への問い合わせ対応なども担当することがあります。他にも、入塾説明会の実施や試験監督といった業務を塾講師が行うケースも少なくありません。
もちろん、大規模な塾では、これらの運営に関わる仕事や雑務は専門の職員や事務員、チューターが担当することもあります。しかし、中小規模の塾では、塾講師がこれらの業務を兼任することも多いのが実情です。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談①〉
生徒が帰ってから正社員含めて全員での清掃があります。一律30分で時間外労働として手当が出るので、できるだけ時間内に終わらせるようにしています。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談②〉
各授業後に授業の報告書を提出します。給与は出ないですが、授業中に書くことを考えながら授業し、5分以内でまとめられています。
授業形態別｜塾講師バイトの仕事内容の違い
塾講師の仕事内容は、担当する授業形態によって大きく異なります。「集団指導」と「個別指導」では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか？
集団指導
集団指導は、教室の教壇に立ち、黒板やホワイトボードを使いながら、一度に複数の生徒に授業をするスタイルです。一人ひとりの学習進度よりも、決められたカリキュラムに沿って授業を進めるのが特徴です。
この授業形態で大切なのは、「誰が聞いても分かりやすい」ように言葉を選び、授業内容を組み立てるスキルです。大勢の生徒を一斉に指導するため、まるでプレゼンテーションをするように、生徒全員を引きつけ、集中させる能力が求められます。自分の教え方で、たくさんの生徒の理解を深められるのは、集団指導ならではの大きなやりがいになります。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談〉
大勢の生徒の前で授業を行うので、イメージ的には学校の先生と同じです。ただ、私の働いていた塾含め、大体の塾は生徒の学力別にクラスが分けられていることが学校と異なります。クラスごとに求められる授業が違うので、ハイレベルクラスの時は念入りの準備をしていました。
個別指導
個別指導は、生徒一人ひとりに個別で指導を行う授業形態です。生徒それぞれの学習状況や理解度に合わせて、まさにオーダーメイドのようなきめ細かい指導が求められます。
通常、1名の講師が1～5名程度の生徒を順番に回って指導するため、限られた時間内で効率よく教える時間配分がとても大切になります。特定の範囲に時間をかけすぎず、的確に説明できるよう、担当する生徒の学習内容を事前にしっかり予習しておくことが求められるでしょう。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談〉
授業の補習レベルの場合は、教科書に沿った指導メインの授業で、テスト期間や受験期の時は、問題をといて解説がメインの授業になります。担当する学年や学力によって求められる内容も変わってくるので、対応力が求められました。1対1の個別指導だったので、大勢の前で話すことが苦手な私でも比較的リラックスして臨めたと思います。
塾講師バイトの給与はどれくらい？
塾講師のアルバイトは、主に時給制で給与が支払われます。一般的に、他のアルバイトと比較して高めの水準にあります。
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集団指導：平均時給2,000円前後
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個別指導：平均時給1,200円前後
このように、時給は約1,200円から2,000円前後で、例えば飲食店などと比較すると高い傾向にあります。授業形態によっても異なり、個別指導よりも集団指導のほうが時給は高めに設定されています。また、塾によっては授業1コマあたり3,000円以上という高待遇のところもあります。
塾講師バイトのやりがい
塾講師バイトは、生徒の成長に深く関われる点が最大の魅力です。成績向上や志望校合格といった生徒たちの目標や夢を直接サポートできるのは、何よりの喜びでしょう。
また、たくさんの生徒と出会い、一人ひとりと信頼関係を築きながらその成長を見守れるのも、塾講師ならではの醍醐味です。生徒たちの「わかった！」という瞬間の笑顔や、目標達成時の喜びを分かち合えることは、多くの講師にとって大きなモチベーションになっています。
これまでに培ってきた自分の知識、能力、そして経験を生徒の指導に活かし、その努力が成果として現れた時には、生徒本人だけでなく保護者からも感謝されることもあります。こうした瞬間の積み重ねが、塾講師が大きなやりがいを感じやすい理由だと言えるでしょう。
塾講師バイトの仕事で身につくスキル
塾講師バイトは特殊な仕事柄、身につくスキルも魅力的です。
プレゼンテーション能力
塾講師バイトでは、生徒に内容を分かりやすく、そして最後まで飽きさせないように伝えるため、効果的な話し方を常に工夫していく必要があります。授業を何度も重ねていくうちに、自然と人を惹きつけるプレゼンテーション能力が身についていくでしょう。
また、大勢の生徒の前で繰り返し話す経験を積むことで、人前で話すことに対する緊張が和らぎ、自信を持ってスムーズに話せるようになります。ただ一方的に講義するだけでなく、生徒が自ら興味を持って積極的に授業に参加したくなるような工夫を凝らすことで、さらに講師としてのプレゼンテーション能力を高めることができるはずです。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談〉
人見知りだったので、集団塾で大勢の生徒の前で立つことは緊張しました。特に新学期では、まだ自分のことをあまり知らない生徒が多いので、声も震えるし脇汗もすごかったです(笑) しかし続けていくうちに、だんだんと生徒と仲良くなり、みんなが私のことを知ってくれているという安心感もあったので、比較的リラックスして授業を行うことができました。
コミュニケーション能力
塾講師は、単に学習内容を説明するだけでなく、生徒の理解と学習意欲を引き出す仕事です。
生徒の意欲を高めるにはコミュニケーションが不可欠。丁寧にやり取りすることで生徒の能力を引き出し、結果につなげられます。この経験を通して、塾講師自身もコミュニケーション能力を大きく伸ばすことができるでしょう。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談〉
コミュニケーション能力とは、一方的に話すことだけでなく、相手の話を聞くこと、相手を理解することも含みます。正社員の講師の方より年齢が生徒と近いことを活かし、趣味や学校生活など、プライベートな会話を増やして距離を縮めていきました。相手から話を引き出せたと思っています。
マネジメント能力
塾講師は、生徒が目標を達成できるよう、一人ひとりの個性や学力に合わせて学習プランを立てます。そして、生徒の進捗を常に管理しながら、状況に応じて最適な学習方法や改善策、アプローチを変えていく必要があります。
このように、生徒の成長を計画的にサポートする経験を通して、塾講師はマネジメント能力を自然と身につけることができます。この能力は、生徒指導だけでなく、あなた自身のキャリアプランやライフプランにも大いに役立つはずです。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談〉
夏期講習中は、夏休みの宿題のペース配分を一緒に考えて、随時進捗状況を見せてもらっていました。テスト期間中は、1日にどの教科を何時間するかまで細かくスケジュールを立てることもあります。生徒の学力やタイプによって変えていたので、計画する力、マネジメント能力が身に付きました。
指導力
塾講師は、生徒の疑問点やニーズを把握し、授業の進め方や説明方法を工夫します。また、受験の仕組み、学校の教育システム、教育内容も年々変化するため、教材研究や入試の傾向分析・把握も欠かせません。
このように、生徒の学習を包括的にサポートする経験を通して、指導力を大きく高めることができます。この指導力は、将来どのような職場に就職・転職する際にも役立つ、汎用性の高いスキルとなるでしょう。
〈編集部・現役塾講師Mの体験談〉
生徒の理解力や元々の持っている知識に差があるため、どのように説明すれば分かってもらえるかを模索しました。継続していくことで、1人1人に合った最適な指導の方法を身に着けることができたと思います。
塾講師バイトの始め方
塾講師になるためには、まず希望する塾や予備校の求人に応募し、その後の面接や採用試験に合格する必要があります。一般的に、筆記試験や模擬授業、個別面接といった選考ステップが設けられていますが、選考内容は塾によって異なりますので、応募前に各塾の求人情報を必ず確認するようにしましょう。
また、塾では講師だけでなく、チューターや事務スタッフの募集もあります。もし「子どもと関わる仕事には興味があるけれど、授業をすることにはまだ抵抗があるな」という方や、「まずは塾の雰囲気を知ってみたい」という方は、こうしたスタッフバイトの求人に応募してみるのもおすすめです。様々な形で塾の仕事に触れることができますよ。
やりがいの多い塾講師のアルバイトに挑戦しよう
塾講師のアルバイトは、生徒の成長を支える大きなやりがいがあるだけでなく、幅広いスキルを身につけられる魅力的な仕事です。
このアルバイトを通して得られる経験は、あなたの大学生活をより充実させるだけでなく、将来どのような道に進むとしても、きっと大きな財産となるはずです。まずは気軽にアルバイトから始めて、自分に合った授業形態や塾の雰囲気を見つけてみてはいかがでしょうか？あなたの新たな可能性が広がる一歩となるはずです。
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