やる気を引き出す“分かりやすい授業”のポイント

塾講師や予備校講師に求められているものは一体何だと思いますか?

成績向上はもちろん大前提なのですが、多くの保護者の方から求められているのは、プラスアルファの部分です。具体的に言えば「楽しい授業」「分かりやすい授業」や「質問しやすい」などの方法で「やる気を出させて欲しい」といったものです。
 

価値ある授業とは?

 特に「面白さ」などは二の次に考えがちですが、僕が講義を持つ予備校でも実際に「授業が面白くない」というクレームや「面白い先生にして下さい」という要望が来ます。ここで混同してはいけないのは、面白さや分かりやすさはモチベーションには繋がりますが、成績向上と直結するとは限らないということです。ですから、「面白くて+成績が上がる」「分かりやすくて+成績が上がる」というのは生徒にとっても保護者にとっても価値のある授業と言うことになります。
 

分かりやすく説明するために

 分かりやすくしようと必死に準備する先生は多いのですが、それが“あだ”になってしまっているケースも多々見かけます。というのも、たくさん準備するほど言いたいことが多くなってしまって、結果的に説明が長くなってしまうんです。説明というのは長くなるほど遠回りになってしまい、迷子になりやすくなってしまいます。元々集中力があったり、得意分野ならついて行けるのですが、元々迷っている生徒に説明しなければいけないのですから、着地点が遠くなってはゴールに到達できなくなってしまいます。
 
「あの角を右折したら三つ目の信号を渡って右に五つ目のビルを左折してすぐです。」
 
という説明は、分かっている人にはシンプルに見えますが、すでに迷っている人にとっては複雑怪奇な説明と捉えられる可能性があります。スタートから遠ざかるほど足場は揺れて不安になってきます。
 
そこでホップ! ステップ!! ジャンプ!!! といった三段階くらいの短い解説を組み合わせるのが効果的です。イメージとしては以下の感じです。
 
【!】あの角を右折すると薬屋があります。
【!!】薬屋を右に三つ目の信号を渡るとハンバーガーショップがあります。
【!!!】ハンバーガーショップの右に五つ目のビルを左折してすぐです。
 
分けるたびに、足場を作ってあげるんですね。そうすれば自信を持って次の思考に移れるんです。これなら途中で迷ってしまってもいちいちスタート地点に戻らなくてすみます。薬屋やハンバーガーショップから数え直せばいい。コンピューターゲームのセーブポイントのようなものです。途中まででも「分かった感」があればモチベーションに繋がります。
 

説明しすぎずファシリテートする

道案内だと、ちょっと時間があれば、一緒に行きましょうということになるかも知れません。それは道案内としては親切なのですが、講師としては微妙なところです。一緒に行ってしまうとどうしても自分で考える力が付きにくくなります。とはいえ、生徒によっては一緒に行ってくれる先生を求めている場合もあります。個別指導などは特にその傾向が強いですね。
 
そこで意識したいのが、先導をするのではなく後ろから付いていくというスタンスです。
 
生徒に先を歩かせ、自分は後ろからアドバイスをする感覚ですね。正しく日本語を使っている場合、説明を聞いていれば論理的に理解できてしまいます。しかし、その論理を自分で構築できるかどうかは別問題なんですね。車を運転している人の横に座っていると、自分も運転できるような気になってしまいますがそんなことはありません。
 
特に講師になったばかりの時など、自分の知っていることやインプットしたものは全て出したくなってしまいがちです。が、そこを一歩立ち止まって、目の前生徒に必要なことは何かを考える。成績向上のために必要なことは何か。そのためにプラスアルファで“今”求められているのは何なのか。
 
最近、ワークショップなどで「ファシリテーション」という言葉を良く聞くようになってきましたが、授業こそ、説明は最低限にして、生徒をファシリテートするような感覚で望むのが良いのではないかと思います。 
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