公開日 2022/06/28
更新日 2024/12/20

プロ講師としての独立~会社員卒業のタイミング~【キャリアコラム#32】

プロ講師としての独立~会社員卒業のタイミング~【キャリアコラム#32】

プロ講師としての独立~会社員卒業のタイミング~

こんにちは。プロ講師の黒磯直行です。


黒磯 直行 くろいそ なおゆき

新卒で早稲田アカデミーに入社。営業部門長などを歴任し、その後スクールIEにて個別指導塾の運営マネージャー、Z会進学教室およびZ会東大進学教室にて講師として小中高に渡り幅広く指導を続ける傍ら、私立学校教員としても活躍。講師としてのキャリアは当然のことながら、運営サイドでの実務経験も豊富。20年以上塾業界に身を置いている超ベテラン講師。「社会人としての講師育成が業界には必要だ」との思いのもと、後進育成にも積極的な姿勢で取り組んでいる。


先日、今年度初めての中間テストが概ね終了し、体育大会や修学旅行といった一連の行事が取り行われ、ほっとしているところです。保護者会や学校説明会などの外部参加イベントも3年ぶりに開催されるなど、教育業界もいよいよ通常を取り戻しつつあります。

生徒からは、夏の旅行の話などもちらほら聞こえてきています。昨今の状況と円安も相まってさすがに海外旅行というご家庭は多くないですが、読者の皆様の中にも「今年はどこかへ」というお考えをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

一方、旅行へ出かける家庭が多くなると、特に集団指導塾では、生徒が夏期講習の日程に合わずに集客へ影響が出てくることになります。

部活動もこの夏は例年通りの活動になる学校も多いですし、大会もコロナ禍前の規模での実施になっているようですし、さらにその影響は大きくなります。私も、2007年ごろの極端な円高の際に、海外旅行へ出かけてしまうご家庭が多く、参加者確保に翻弄されたという記憶がよみがえります。特に、昨年、一昨年開業した塾などはこの通常の夏を経験していませんので、1年前が通常だと思って予算を組んでいたりすると大誤算!なんてこともありえます。回避すべく、先手のプロモーションが重要です。

このように、塾業界とはいえ社会の動きに目を向けることは非常に重要です。塾・予備校もこういった社会活動の一部であるという認識のもと、頑張りましょう。

目次
プロ講師としての独立のタイミング
(改めて)黒磯のキャリア
気持ちの準備を整える
「今の仕事がいやだ!」〜胆略的な独立はお勧めしません~
独立・起業はリスク?!そもそもリスクは避けるものではない!
さいごに

プロ講師としての独立のタイミング

塾講師ステーションにて記事を執筆させて頂くこと、1年が過ぎました。この間、様々なイベントにも参加させていただき、将来プロ講師としての独立を考えている方々とも多くお話をさせて頂きました。非常に貴重な機会であったと思っています。

その際によく聞かれる質問として

  • 「何をきっかけに、黒磯はプロ講師になったのか」
  • 「プロ講師として踏み出すタイミングはいつなのか」
  • 「会社を辞める適切な時期はあるのか」

といったものがあります。

職を変える、また、会社に頼らず、自分の責任で業務をしていくということを決断するわけですから、当然その不安は期待以上に大きいものだというのは想像に難しくありません。これらの疑問は、その不安の表れだと感じています。今回は、プロ講師として働こうとする際に、避けて通れない「退職・独立」についてお話をしていきます。

ちなみに、私は全員に独立することをお勧めするつもりは全くありません。逆に、会社員でいることを推奨するつもりもありません。それぞれ人間には「向き・不向き」「得手・不得手」があると思っているからです。

本当に自分が必要なことは何なのか、ご自身の性格や経歴などをオーバーラップさせながらご覧いただければ幸いです。 

(改めて)黒磯のキャリア

  • 新卒で早稲田アカデミーに入社。教務主任・教室責任者を歴任。6年勤続して退職。
  • 株式会社拓人(現やる気スイッチグループ:スクールIE運営の本部)に転職。FC運営の本部スーパバイザー。3年勤続の後、退職。
  • プロ講師として独立。塾派遣講師・学校非常勤講師・予備校講師・大学講師など幅広く講師業をこなし、模試やテキスト編纂なども手掛ける。2019年より「黒磯教育研究所」主宰。

私は大学を卒業するのに、人よりもちょっと時間がかかっているので、まがいながら独立したのは、33歳の時です。会社員を9年間していたんですね。。。いい思い出です(笑)。

最後の退職のきっかけは、これまでのコラムでもお話したとおり、教員免許状取得のため大学に再入学したことです。

実は、会社員を辞めた当初は、プロ講師として独立するといった不退転の意思があったわけではなく、教員免許状を取得した後は、フルタイムで学校教員になるつもりでした。教員免許状を取得するには最短で2年かかるので、言い方は悪いですが「繋ぎ」のつもりで慣れ親しんだ塾・予備校の業界で勤務を始めます。そこである程度の評価を頂くことができ、もうしばらく続けていこうと思い、現在に至ります。

その過程で教員免許状を取得しましたが、そのまま塾講師を続けるのが得策であると判断し、学校での非常勤講師と両立しているのが現在です。

塾講師としてフリーランスでやっていくこと+学校の非常勤講師で稼げる金額の方が、正社員や正採用の学校教員で働いていくよりも大きいこと、さらに、税務的にもかなり優遇されていることに気づいてしまったんですね。

また、このようなキャリアを評価いただき、模試の執筆、テキスト編纂、コラムの寄稿などと仕事の幅が広くなっていきました。

このように、私の場合、「よし!プロ講師として独立して頑張るぞ!」という強い意思のもとで会社員を辞めているわけではありませんので、「何をきっかけに退職したのか」いう質問は非常に答えにくいんですね。

みなさんの参考になるような経緯を踏んでいません。しかしながら、新しいことに足を踏み出したのは事実です。そこには、これまで積み上げてきた実績への自信と、確かなモチベーションがありました。あまり不安に思うことはありませんでしたね。「何とかなるし、なんとかしてやる」という気持ちはかなり強く持っていました。 

気持ちの準備を整える

結果的にプロ講師に「なってしまった」わけですが、その過程で「プロ講師としてやっていこう」と決心したのは、周りの評価や自分の自信、実際の収入、また今後の見通しなど、さまざまな試算をして「できる!」という確信のもとスタートさせています

プロ講師として独立するということは、自分で自分の路を切り開いていくということです。今まで会社に守られていた部分も、全て自分で対応していく必要があります。そして、仕事が減ったり、最悪の場合なくなってしまえば、私たちの収入は0になるのです。プロ講師として独立するということは、様々なリスクが降りかかるということを忘れないでください。

幸い、私は走りながら独立を決意したので、ある程度の見込みが計算できる立場にありましたが、「もしかしたら失敗するかも」「駄目になったらどうしよう」など、マイナス要素を抱えているうちは実際に独立してもうまくいきません。気持ちが付いてこなければ失敗を招くだけです。

「今の仕事がいやだ!」〜胆略的な独立はお勧めしません~

その点で、「現状から逃げたい」「この会社にはいられない」などの思い付きでの独立は危険です。

独立=安定した生活を捨てるということです。

メンタルを強化し、自分のやろうとしていることに兆しが見えたなど、気持ちが「成功できる」と思えるタイミングを見計らってください。それがまだ思えない、悩んでいるという段階なのであれば、今はそのタイミングではないと断言できます。 

独立・起業はリスク?!そもそもリスクは避けるものではない!

おそらく、現在会社員でこれからプロ講師として独立しようとする際に、その独立のリスクに不安を覚えている方が多いと思います。「独立・起業はリスクである」というのが一般的な常識だからです。

しかし、私は「会社で誰かの指揮下で働く方がリスクだ」と最近感じるようになりました。

私が考える「会社員であることのリスク」

  • 望まない転勤・部署移動
  • リストラ
  • 長時間労働
  • 有休取得の拒否
  • 法的にグレーな仕事の強要
  • 精神的なストレス
  • などなど・・・

会社員でいること、つまり誰かの指揮下で働こうとすると、どんな人が上司になるかで人生が大きく変わってしまうと今では思っています。

また、給与が安定的であるが故に、大きく稼げるチャンスもなかなかありません。自分の責任下のもとで、仕事量も調整できて、やり方次第では会社員時代よりも大きな収入を得ることもまったく絵空事ではありません。

ここまでの話だと「じゃあ、起業した方がお得じゃん!!」と考えてしまうかも知れません。しかし、この考え方で独立・起業して失敗してしまった方、現在進行形でもがき悩んでいる方も何人も知っています。「会社員の方が良かった」そう思っている方もたくさんいるのも事実です。

リスクに対する考え方は人それぞれです。自分に心地いいリスクを取って、自分に合った働き方をすればいいのです。大切なのは、「リスクの避け方」ではなく「適正なリスクの取り方」です。

やっぱりお金は特に不安

やはり一番不安になるリスクは収入やお金の面だと思います。

事業を行う、また生きていくためのお金の要素を私は5つに分けて考えています。

  • 稼ぐ(給与所得・事業所得)
  • 守る(税金対策・節税)
  • 使う(幸福感・コスパ)
  • 増やす(資産所得)
  • 貯める(固定費の削減や節約)

独立するにしても、会社員として全うするにしても、お金に関しては上記5つのどれかに(あるいは複数に)リスクが降りかかることになります。

自分の人生をよりよいものにするために、どのリスクを取るか、どのリスクなら耐えうるのか。自分に合うリスクを考え、そして有意義な人生を送るべきだと考えていますし、私もそう思い実践しています。

このお金に対する価値観と知識は、独立する上で非常に重要です。会計などの知識は(会社員であっても)ぜひ身につけておくことをお勧めします。

さいごに

  • 自分の心が強烈に動いた時が独立・起業のタイミング
  • 独立の理由を自問自答してみよう⇒消極的な理由であれば、もう一度立ち止まって考えてみて
  • 先を見極めて、「できる!」という確信を持てるよう、見通しをつけよう
  • リスクはどうやっても付いてくる。避けるのではなく、適正なリスクを取るという感覚を。
  • お金の知識・感覚を身につけよう。

万人に独立が向くとは私は全く思っていません。

何度か申し上げてきたとおり、会社員に向く方と独立起業に向く方とがいて、それがかなりはっきりしていると考えているからです。いずれにしても、自分や自分の大切な人を幸せにする賢明な選択をしてほしいと思っています。

では、また、次の記事でお会いしましょう。

 

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記事執筆者:塾講師ステーション情報局 編集部

塾講師ステーション情報局上の記事の企画・執筆・編集をしています。
年100本以上の記事を執筆する有識者や塾バイト経験者をはじめとする、塾講師業界に関するエキスパート集団です。

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