公開日 2026/07/02
更新日 2026/07/02

夏期講習前の残業対策|「全員で残業」はもう古い。授業に集中できる優良塾の見分け方

夏期講習前の残業対策|「全員で残業」はもう古い。授業に集中できる優良塾の見分け方

「夏期講習の準備に入ると、気づけば全員が教室に残っている」「自分の仕事は終わっているのに、なんとなく帰りづらい」——夏が近づくたびに、こうした空気に疲れていませんか。

塾の夏期講習前は、テキスト準備・時間割組み・保護者面談・生徒募集が一気に重なる繁忙期です。ただ、その負荷を「全員で遅くまで残る」ことで乗り切る塾と、分業化・システム化で残業そのものを減らし、講師が授業に集中できる塾とに、はっきり分かれます。この記事では、なぜ残業が増えるのかを整理したうえで、授業に専念できる優良塾の見分け方を、求人票・面接で使えるチェックリストまで落とし込んで解説します。

なぜ塾の夏期講習前は残業が増えるのか

夏期講習は多くの塾にとって一年で最大の山場です。準備段階で、次のような業務が短期間に集中します。

  • 講習の時間割・コマ組み(生徒ごとの受講科目・日程調整)
  • 教材・テキストの選定と印刷、副教材の準備
  • 受講提案のための保護者面談・電話連絡
  • 新規生徒の募集対応(問い合わせ・体験授業)
  • 通常授業と並行した講習の告知・申込集計

これら自体はどの塾にも発生します。問題は「誰が」「どんな仕組みで」こなすか。ここが整理されていない塾ほど、業務が特定の人や全員に積み上がり、残業が常態化します。

「全員で残業」がもう古いと言える理由

かつては「みんなで遅くまで頑張るのが一体感」という空気が当たり前でした。しかし、この働き方には次のような無理があります。

  • 授業の質が下がる:疲労が抜けないまま登壇すれば、肝心の指導のパフォーマンスが落ちる。生徒にとっても損。
  • 誰の仕事か曖昧になる:「全員でやる」は裏を返せば役割が定義されていないということ。属人化・二度手間が起きやすい。
  • 人が定着しない:長時間労働が前提だと、家庭の事情やライフステージの変化に対応できず、優秀な人ほど離れていく。

近年は「授業に専念できる環境こそが指導品質と定着につながる」という考え方が広がり、業務を仕組みで減らす塾が増えています。21時より前に退社できる・残業が少ないといった条件は、夜まで授業がある塾業界では珍しい好条件であり、それを実現している塾は運営設計そのものが優れている可能性が高いと言えます。

分業化・システム化が進んだ塾は、ここが違う

残業を減らせている塾には、共通する「仕組み」があります。代表的なものを挙げます。

① 事務・運営の分業化

印刷・データ入力・電話一次対応・申込集計といった事務作業を、事務職員や専任スタッフが担当している塾があります。講師が事務を兼務するのが一般的な業界のなかで、事務職員が在籍していること自体が珍しい好条件です。講師は授業と生徒対応にリソースを集中できます。

② 教材・時間割のシステム化

講習の時間割組みや教材選定を、テンプレート化・システム化している塾では、毎年ゼロから手作業で組む必要がありません。過去データを活用でき、準備時間が大幅に短縮されます。

また、個別指導塾などでは多数の講師が同時に授業を行うため、授業報告(日報)のチェックなども社員の負担になりやすい業務の一つです。
その中で、タブレット機器での授業報告や授業の進捗管理で大きく残業を減らした実績のある塾も。

③ 役割と締め切りの明確化

「誰が・いつまでに・何を」やるかが事前に割り振られている塾は、「なんとなく全員で残る」がなくなります。自分の担当が終われば帰れる文化が成立します。

④ 生徒募集を営業専任が担う

問い合わせ対応や募集の企画を専任部署が持つ塾では、講師が募集ノルマを背負わずに済みます。
企業の組織図に「広報部」「営業企画部」などがあると、募集活動を本部が担っているケースが多い
ので、気になる方は確認してみてください。

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授業に集中できる優良塾の見分け方
(チェックリスト)

求人票を読むとき、次の項目に当てはまるほど「講師が授業に専念できる」環境が整っている可能性が高いと言えます。

  • 事務職員・運営スタッフが在籍している(講師が事務兼務ではない)
  • 営業ノルマがない、または生徒募集を専任部署が担っている
  • 1教科専任制など、担当範囲が絞られている
  • 残業時間が具体的な数値で示されている(「月○時間以下」など)
  • 固定残業(みなし残業)制度がない、または時間・金額が明記されている
  • 繁忙期の体制(増員・シフト・分担)について説明がある

逆に、「アットホームな職場」「やる気重視」といった言葉ばかりで、体制や数値の説明がない求人は、実態が見えにくいので注意が必要です。

働き方は「雰囲気」ではなく「仕組み・数値」で確認しましょう。

面接・見学で確認したい質問例

確認したいこと 質問の例
繁忙期の残業実態 「夏期講習前の時期、講師の平均的な退社時刻はどのくらいですか?」
事務の分担 「印刷・申込集計などの事務は、講師と事務スタッフでどう分担していますか?」
募集ノルマの有無 「生徒募集の目標は、講師個人に課されますか? それとも教室・部署単位ですか?」
準備のシステム化 「講習の時間割や教材準備は、毎年どのように進めていますか?」

回答が具体的で、数字や仕組みで説明してもらえる塾ほど、実際に運営が整理されている可能性が高いと考えられます。

まとめ

夏期講習前の残業は、業務量そのものよりも「仕組みが整っているか」で大きく変わります。分業化・システム化が進み、事務職員が在籍し、営業ノルマで講師を縛らない塾は、講師が授業に集中でき、結果として指導品質も定着率も高まります。こうした「授業に専念できる環境」は塾業界では珍しく、だからこそ求人票や面接では、雰囲気ではなく体制と数値で見極めることが重要です。

「毎年の残業がつらい」「もっと授業に集中できる塾で働きたい」と感じているなら、今の環境を客観的に比べてみることから始めてみてください。

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